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親知らず今すぐ抜くべき?それとも様子見?どうしたらいい?ーー親知らずへのアプローチ

2025.09.25

 

こんにちは、中道歯科医院です。

 

待合室に飾っている絵の写真をあげています。

友人からいただいたものですが、この絵は動物園の象が描いてくれたものだそうです。🐘

自分より上手で驚きました。

とてもセンス溢れた可愛らしく明るい絵ですので、お待ちの際に見てください!

 

今回は、悩みが多い親知らずについてのお話です。

「抜くほどじゃない気もする」「痛みや腫れが怖い」「抜いたら小顔になるって…本当?」

——親知らずは、考えれば考えるほど不安がふくらむ歯です。

まずは、このモヤモヤを正しい順番で解いていきましょう。

 

結論から言うと親知らずは、“他の健康な歯を守るために必要なときだけ抜く”

具体的には、親知らずが

  • 手前の大臼歯に虫歯・歯周病・根の溶けを起こしやすい生え方(斜め/横向き/半埋伏)

  • 歯ぐきの炎症(智歯周囲炎)をくり返す

  • 清掃・治療が物理的に難しい

このどれかに当てはまるなら、抜歯の適応です。

逆に、完全に生え、清掃もしやすく、周囲が健全なら経過観察が選択肢になります。

 

現代人は顎が小さく、親知らずがきちんと並ぶスペースが足りないことが多い。

結果、親知らずと手前の歯の間に汚れが溜まり、見えないところから静かにトラブルが進みます。

よくある誤解も整理しておきましょう。

  • 「抜くと小顔」→×:輪郭を作る骨にはほぼ影響しません。

  • 押されて歯並びが崩れる」→△:主因は舌癖・噛みしめ・咬耗など他要素。親知らず単独で説明できるケースは多くありません。
    一方で、条件が良い親知らずは**移植の“ドナー”**として将来価値が出ることも。だからこそ、見極めが命なのです。

 

では、親知らずが気になって歯医者に実際に行くときにどのようなことをするでしょうか。

いきなり抜かれたり痛いことされないかなと不安な方は目を通してみてください。

 

1. 診断

問診・口腔内診査・レントゲン(必要に応じCT)

  • 手前の歯への影響

  • 神経との位置関係

  • 清掃のしやすさ
    を評価します。

2. 方針決定

  • 洗浄・投薬にて経過観察(場合によってはよっては腫れている歯肉を切除して歯を磨きやすく隙間を減らす)
  • 抜歯:通常抜歯/骨を一部削る難抜歯/神経が近い場合は二段階法(まず歯冠だけ除去→安全位置に動いた後、根を処置)など。

  • 症例によっては移植矯正的牽引で「使える歯」に変える選択も。

 

その日のうちに抜歯することは稀ですが、状況次第ではあります。

 

次は実際、歯を抜くことになった時のケアの方法を教えます。

歯を抜くことになったと聞くと、痛みや腫れ、食事はどうしよう…と不安になりますよね。

大丈夫です。いくつかのポイントを押さえれば、回復はぐっとスムーズになります。

ここからは当日の過ごし方→2〜3日目→落ち着くまでの順に、していいこと・避けたいことをわかりやすくご案内します。

 

術後ケア(腫れ・痛みを最小化する5か条)

  1. 患部を優しく冷やす:当日〜翌日、頬に保冷(氷+少量の水を袋に)。

  2. 痛くなる前に鎮痛薬:指示どおり定期服用(痛みを先回り)。

  3. 強いうがい禁止:血の塊が流れるとドライソケットの原因に。

  4. 血圧を上げない:飲酒・激しい運動・長風呂はしばらく控える。

  5. 舌で触らない:傷口・縫合糸への刺激と細菌付着を防ぐ。
    ※腫れと痛みのピークは2〜3日目。そこを越えるとスッと楽になるのが一般的です。

 

受診目安(いつ相談?)

  • 18〜20歳前後:一度は位置と生え方の診断を。若いほど骨が柔らかく、腫れにくく抜きやすい

  • こんなサインがあれば早めに

    • 奥の違和感や腫れの反復

    • フロスでにおい・出血🩸

    • 親知らずが斜め/横向きで手前の歯に当たる

    • 清掃が届かない隙間がある

    • 神経に近いと説明された

  • 抜かなくてよいケース:完全萌出・清掃良好・周囲健全・深部埋伏で無害(ただし定期チェックは継続)。


最後に——“今”決めると、未来が守れる

親知らずは「絶対抜く」でも「絶対残す」でもありません。

合言葉は、“大切な歯を守れるか”

迷っているなら、画像を見ながら一緒に“今”のベストを決めましょう。

抜くのは一瞬、守った歯は一生です。

 

親知らずについて、少しは不安や悩みが軽くなったでしょうか。

大切なのは、他の歯を守れるかどうかで判断すること。

必要なら抜く、そうでなければ見守る——その見極めと、正しい術後ケアで負担はぐっと減らせます。

迷いが残るときは、レントゲン(必要に応じてCT)を一緒に見ながら決めましょう。

 

 

北九州市小倉南区徳力の中道歯科医院いつでもお待ちしております!

ぜひご相談ください。